2017年2月26日日曜日

コキ110形セット with コンテナダンボー(18D/T10コンテナ)

先日TOMIXより発売されたコキ110形セットになります。

パッケージ
 コキ110形は新開発の15ftコンテナ積載用として、コキ106形をベースに開発された車両です。
横から
本車は2001年に5両が製造された…と、言う事でこのセットだけで完結します。


 さて、本車は先述のように15ftコンテナを搭載する事から、従来の物とは異なる専用の緊締装置を追加装備しています。


 その関係で、識別の為に外部塗色を末期色…もとい、カラシ色にしています。
また、ブレーキハンドルも白としています。

鉄むす40ftコンテナ積載
車体はコキ106形をベースとしているので、ブレーキハンドル位置はコキ104/106形同様側面位置に、台車もコキ106形と同じFT2としています。

コンテナダンボー 18Dコンテナ
もう一つはコンテナダンボー。
これは18Dコンテナタイプの物です。
しかし18Dコンテナって全廃になっているんじゃ…
搭載だって出来るんだ!
流石タカラトミー、と言う事でTOMIXのコキ車に搭載できます。
当然KATOのコキ車にも搭載できるでしょう。
しかし、このコンテナ、地味な罠が…
お前は本当に12ftか?

18Dコンテナは後継の19Dコンテナと同じ12ftなのですが、何と若干横幅がデカい…
実は15ftなのをサバを読んでいるのかもしれません。

なので従来型のコキ100系列に載せるとエライ事になります。
コキ110形なら無問題!(なハズ)
しかし、コキ110形であれば余裕がありそうです。
やっぱりお前、15ftじゃないのか?
なぁ、実は形式消滅した24Aコンテナだろ?

私は余裕なんですよ。
一方、タンクコンテナは大丈夫なようです。
コキ110形に載せると余裕があります。
ただT10コンテナ、いい加減、おっちゃんな年齢(下手するとお爺ちゃん)のコンテナになりますが。 







2017年2月19日日曜日

鉄道コレクション~南海21000系~

引き続き南海初期新性能シリーズになります。
21000系は鉄コレでは地方鉄道へ譲渡された車両となる第3弾に始まり、
その後、それぞれ単独でのセット販売になりました。
南海時代の4連もセットで通常販売されました。
今回はその4連のセットとなります。

前項で昭和29年に南海最初の高性能車両となる11001系が登場した事は説明しましたが、
高野線に於いても高性能車両の投入が計画されていました。
ただ、高野線は橋本以南、とりわけ高野下~極楽橋の間で50‰の急勾配が存在する一方で
河内長野以北の平坦区間では高速運転が求められます。
そこで急勾配にも高速運転にも対応できる補償線輪付モーターの開発を行います。
このモーターは木造車であるモハ1形(旧1024形)を使用してテストを行い、
この結果が良好だったことからこのモーターを採用した車両を製造、昭和33年に21000系が登場します。

モハ21002形(Mc2)  極楽橋側
この車両は11001系2次グループ以降の湘南顔の車両を17mに縮めたスタイルとなっている一方で、高野線内は山岳区間に入るとトンネルが多いことからパンタグラフ折畳高さが4,000mmとしています。
実車が装備しているパンタグラフは11001系(→1000系)と同じPT-35S-Zですが、例によってPG-16を取り付けました。
台車は第4編成までがFS-17、それ以降がヨーイングダンパ装備のFS-17Aとなっています。
販売されたモデルは旧塗装/新塗装とも第4編成以降の車種で、台車もFS-17Aとなっています。
モハ21101形(M1)
モーターは先述の通り東洋電機製の補償線輪付TDK-820-B形70Kwを装備、
駆動装置は11001系で実績のある中空軸並行カルダンを採用しています。
制御器は東洋電機のACD-10形発電ブレーキ付多段式制御とし、ブレーキはHSC-D電磁直通ブレーキを採用しています。
モハ21100形(M2)(走行化に際して本車をM車にしています)
車内は内張を薄茶色木目のアルミデコラ、座席上部に読書灯を設け、蛍光灯は3列としています。
座席は当初第4編成までが扉間転換クロス、それ以降を全席ロングシートとしていましたが、
第3、第4編成については後にロングシートに換装されています。
21001形(cM1) なんば側
本車は1500V昇圧に際して11001系と異なり全車が改修対象となり、後に増備型である22000系に準じた改修を受けました。
従来の21000系は4M1Cの単独ユニットで全車にパンタグラフを装備していましたが、
本改修でcM1+M2-M1+Mc2となる8M1Cの2両ユニットに変更、制御器もMMC抵抗制御となりました。
尚、機器配置は奇数車cM1/M1はパンタグラフ2器とMG、CPを装備し、偶数車M2/Mc2は制御器と抵抗器を装備しています。
また、昇圧対応によりモーター出力が70Kw→90Kwに若干ながら上がっています。
この改修では1000系同様クーラーの装備も行われています。
1000系同様おそらく構造上の事でしょうが集中クーラーを採用しています。
但し、1000系とは違い日立製FTUR-550-210Dとなっています。

そうそう、連結器についてですが難波側と極楽橋側で異なっています。
極楽橋側はダミーカプラーそのままにしているのは21000系の場合、極楽橋側で連結することが運用上ではないからです。一方で難波側は後に増備される22000系との増解結を河内長野(→三日市町→現在は橋本)で行う事から電連付となっています。
ただし、「臨時こうや」として運用される車両については電連付に換装されていませんでした。

昇圧後も主に急行として活躍していた本車ですが、1992年に新塗装へあらためられてゆきます。
モハ21002形(新塗装)
見事にヒゲがなくなりました。
おそらく似合わないと思った人も多かったかと思います。
塗装変更を受けながらも活躍していましたが、南海初のVVVFインバータ車である2000系投入が本車の運命を変えることになります。
当初21000系/22000系と2000系を混結させて運用していたものの、相性が悪いと言う事から大運転向け車両を2000系に統一する事となり、これによって高野線を去ることになりました。
左から21000系新塗装、21000系旧塗装、22000系の並び
21000系は大井川鉄道、一畑電鉄に譲渡され、一畑電鉄では2017年1月まで活躍、大井川鉄道では2017現在も活躍しています。
因みに両社とも2両単位運用の為、中間車は全車廃車解体されています。

21000系は「ズームカー」と呼ばれますが、その由来は
1.カメラの「ズーム」の様に平坦区間の高速運転から急勾配のある山岳区間まで対応できる車両であることから
2.加速性能と登坂力を航空機の「ズーム上昇」に例えた
とする2説があるようですが、
天空のパンフや車内案内には1.の説を紹介しており、本車を説明している書籍などにも1.の説が掲載されている事が多い(因みに2.の説を紹介している本を私は見た事がないのですが…)事から
1.の説が通説なのかもしれません。

因みに鉄コレ21000系(に関わらず一部の車両)について、走行対応化に推奨されるTM-05ですが、ボディマウントTN化すると見事に干渉します。
適応させるとなると台車に手を加えるか、カプラーに手を加えることになります。
結果としてはカプラーに手を加える方が改修度合いが低いうえに、リスクも低いので
カプラーを改修する方がお勧めです。

2017年2月12日日曜日

鉄道コレクション~南海1000系(初代)~

南海1000系(初代:以降1000系で統一)の鉄コレです。
これは事業者限定販売品で一般販売はされていません。

1000系は元を辿ると11001系になります。
昭和29年、朝鮮戦争特需のおかげもあって既に戦後ではない、高度経済成長へ向かいつつあった日本、車両開発もこれまでの旧型車両ではない新しい車両の開発が始まっていました。
南海とて例外ではなく、新たな時代に合った高性能車両の投入を考えていました。
そうして登場したのが11001系になります。
昭和29年に登場した1次車は2001系の戦後型のノーシル・ノーヘッダー型のシルエットを踏襲しつつ、抗高張力鋼を使用した軽量構造とし、電動機器は小型高回転型の東洋電機製75Kwモーターを装備、駆動方法は狭軌線用としては初となる中空軸並行カルダン駆動を採用しました。
車内は読書灯付の転換クロスシート(+扇風機装備)でした。
台車はFS-19を装備し、乗り心地も当然それまでの物とは比較にならない程だったでしょう。
その後、昭和31年に2次グループが登場、2次グループ以降は正面2枚窓の流線スタイル、所謂湘南顔のスタイルとなりました。
11001系、特に2次グループ以降はオリエンタルグリーン地に前面中心線上で結ぶ形のグリーンの帯を巻いたカラーを纏い、その姿と性能から「ひげしん(髭の新型)」と呼ばれました。
この車両、その影響は阪和間に於いて国鉄に与えた衝撃は戦時買収路線であった阪和線に当時国鉄の新型であった70系を投入させた程でした。
その70系をもってしても11001系と対峙するには力不足でしたが…。

それから時を経て昭和48年、南海では600V→1500Vへの昇圧が行われるに際し、新性能車両である11001系を昇圧対応させることにしました。
ただ、昇圧させるにあたっての工事は非常に大掛かりなものであり、また四国連絡特急としての役目を果たすには6連×4本(先頭車8両+中間車16両の計24両)があれば十分なことから、それぞれ車歴の若い順から選出、改造し、残りについては8両+1両(部品取り)の9両が京福鉄道(福井)(現えちぜん鉄道)へ譲渡され、残りについては廃車となりました。


クハ1901形
 さて、改造に当たってですがまず電動機器は昇圧対応が困難な事から機器を新調します。
小型高回転の75Kwモーターから7000系等で使用実績のある三菱製MB-3072-B形145Kwに変更、これにより制御器も超多段式バーニア制御(VMC)へ変更となりました。
また、主電動機の出力が2倍近くにまで上がっていることもあり、編成の組成もそれまでの全電動車だったものからcM-T-T-M-M-Tcの3M3T編成へと変わりました。
モハ1101形(台車がFS355となっている)
また、台車については電動車については7000系と同じドイツミンデンタイプのFS355をやはり新調する一方で、付随車についてはFS-19を再用しています。

サハ1801形(台車はFS-19を再用)
昇圧に対する工事と並行してエアコンの装備も行っています。
戦前に日本初の冷房装置(クーラー)を走らせた南海、戦後昭和36年に20001系デラックスズームカー「こうや号」にクーラーを装備させていましたが、通勤車両向けには昭和45年頃新造の7100系2次グループから装備をさせていました。
特急に使用する1000系にクーラーを装備させるのは当然の成り行きになる訳ですが、
7100系等と異なり車体構造の関係上三菱製CU-73集中式クーラー(42,000kcal)を装備しています。
モハ1001形
実車のパンタグラフはPT-35S-Zを装備していますが、1201系の項でも説明したとおり、Nスケールでは販売していないので鉄コレ推奨のPG-16を取り付けています。
改造なった1000系は主に四国連絡特急として活躍を果たしてきましたが、
登場から20年を経てくると陳腐化が目立ってくるようになり、サービス面の問題も出てくるようになります。
昭和58年に3代目となる現在も「クイーン」として活躍する30000系デラックスズームカーが登場すると更に陳腐化が目立つようになりました。
そこで1000系に代わる新型を投入することになりますが、一方で1000系は通勤輸送も担っていた為、これに対応する車両も必要になります。
そうして昭和60年に特急用として10000系「サザン」、通勤用として9000系が登場します。
この両者の登場によって1000系は活躍の場を譲ってゆき3編成が廃車、残る1編成が限定的な運用についていましたが、昭和62年のさよなら運転をもって現役を引退し、廃車されました。
南海に残って最後まで運用されていた1000系の廃車後の末路はここでは語りません(ちょっと可哀想なので…)。

7000系冷改車と並べて
昭和62年まで活躍していたので今は亡き7000系冷改車との並びは実際に存在しました。
因みに7000系の冷房改造(+車体更新他)は7100系1次車の冷房改造(他は局所更新のみ)が終わった昭和58年頃から始まります。
なので当然と言えば当然ですが。
50000系ラピートと並んで
当然ながら50000系「ラピート」のデビューは関西空港開港の1994年なのでこの並びは現実にはあり得ません。
一方で10000系サザンとの並びは実在しました。最終的な廃車が昭和62年なので当然ですが。
登場から20年以上を経た今も斬新さを失わず、子供にも知名度のある「こうや」以上の看板状態にある「ラピート」との鉄道模型だからこそできる並びですが時代を越えた邂逅、と言うのも有りなのかもしれません。

2017年2月5日日曜日

鉄道コレクション~京阪700形 80形塗装~

京阪700形の80形塗装です。
80形が登場して55周年と言う事で塗装されたものです。



700形は500形6両及び350形4両の車体を流用し、足回りを新製して全10両が製造された車両で、1992年に1500V昇圧を念頭に複圧仕様、更に大津線では初の全電気指令式ブレーキを装備する事となりました。
この関係で600形の増備として計画された車両ながら仕様が異なる為、700形を名乗ることになりました。


701形
実車は下に載せますが、前面にはヘッドマークが両サイドに掲出されています。
が、まだ取り付けている途上です。
パンタグラフはPT-4212-Sを取り付けました。
製品ではPG-16を推奨していますが。
実車はPT-4303Aですが、PT-43はGMで販売してはいるものの、京急用のもので京阪で使われているものとは若干異なります。
PT-42とハイブリッド化するという手の込んだことをするのもごにょごにょ

因みに後ろの電気屋、隅に乾電池の自販機がありますが、モデルはナショナル(パナソニック)の物だと思われます。
他にも東芝の乾電池自動販売機もありますが、そのあたりは実物の写真を参考に作成するしかないでしょう。

702形
車体前面は見ての通りパノラミックウィンドウですが、600形が傾斜を有するのに対して700形は垂直となっています。
また、701形(奇数車)はアンテナ付き、702形(偶数車)はアンテナ無しとなっています。
その他、スカートの装備や、クーラー着せが一体となった事でイメージが大きく変わりました。

701形 2017.01.04 浜大津駅
因みに兄弟車ともいうべき600形も昇圧に備えて後にブレーキが700形と同じ全電気指令式ブレーキとなった為、車体のシルエットを除けば実質同一形式のような状態になっています。
702形 2017.01.04 浜大津駅
現在、京阪石山坂本線で運用されている車両は600形20両と700形10両の計30両になりますが、現状ではこれ以上の増備の必要性がないと言う事もあり当面はこの状態で続くものかと思われます。

余談ですが、80形塗装となった700形(701、702)の以前の姿はトーマスラッピングだったりします。
トーマスラッピングもまた鉄コレの製品となっているので、見事にダブりになってしまうという事態に。
同じ電車を前後の塗装違いで走らせられるのが模型の醍醐味とも言えますが…
そのあたりは人それぞれになるかもしれません。

それにしても、ヘッドマーク4枚貼り付けるのは大変ですね。
私の場合、ヘッドマークはシール、1mmアルミ板、両面テープをそれぞれポンチで抜いて取り付けているので…
何しろ細かい作業なので。